先日インドから帰国していつものコースを走っている時のことです。インドでは、あまり歩く機会もなく、日本に帰って来て走るときは、「脚の筋力が落ちているから無理せずゆっくり走ろう」とか、「いつも走る距離は走れないから少し短縮して脚が慣れるようにしよう」と頭で考えて行動していることに気づきました。
あれ、待てよ。この考えは本当かな?今は筋力が落ちているかもしれないけれど・・・。
そしていつものように走りました。すると同じ距離を走ったにも関わらず、タイムが速くて驚きました。
たいてい走った翌日は筋肉痛になるので、その痛みがなくなっったら走ると決めていましたが、次の日も筋肉痛の中さらに走ると、いつもより2キロほど長い距離を普段と変わらぬタイムで走ることができました。
何を言いたいかというと、行動を起こすことは、自分の思考や感情とは関係なく、ただ意識をどこに向けるのかに過ぎないのではないかと思ったのです。

 最近、「もう無理」「これじゃない」「楽にやろう」などの頭の中の思考に気がつくようになってきました。この思考に従っていると、リスクを取らず楽でいられます。
しかし、この思考に気づいたら、選択が可能になりました。
今までの私は、自分は限界を超えなければならないと思い込んでいましたが、このままで良しにすることもできることに気づいたのです。
つまり選択権はその脳みその思考にあるのではなく、自分自身にあるということです。
これはとても重要なことの様に思います。
この脳みその思考との区別がないときは、なんだかわからない感情の焦りや不安に陥る時がありました。でも今はそのままにもできるし、違うものに意識を向けて選択できる自由さがあります。
気持ちの上では、とても穏やかです。
大切なことは、いつも自分自身と向き合い心の声に耳を澄ましていること。
それには自分自身がいつもクリアでないと難しいかもしれません。
雑念に塗れることなく、自分の脳みその思考を見張り、本物の自分と向き合うことこそ、知らない自分を発見することにつながるのではないでしょうか。  

20190109-2